新しい家族として猫を迎えた時に、予防接種や検査に加えて考えなければいけない猫の去勢・避妊手術。
しかし、「初めて猫を飼う」「子猫から飼うのは初めてで手術をいつの時期にしたらいいのか分からない」という人も多いのではないでしょうか。
今回は、メス猫の避妊手術に適した時期や猫の去勢・避妊手術をする理由、避妊手術にかかる費用、避妊手術後に気を付けることなどについてご紹介いたします。
猫の避妊手術は何歳まで?避妊手術に適した時期
猫の去勢・避妊手術は初めての発情期が来る前に行った方がよいとされています。
メス猫の場合は生後6か月~8か月ごろ、オス猫の場合は生後6か月ごろが適した時期と言われています。
しかし、発情期が来るタイミングには個体差があるため、手術の時期は獣医さんとよく相談する必要があります。
また、猫の避妊手術に何歳までという決まりはありませんが、猫の体調、健康状態によっては受けられない可能性もあります。
全身麻酔に耐えられるかなど、避妊手術を受ける前に獣医さんの診察を受けてください。
猫の去勢・避妊手術をする理由
「猫の去勢・避妊手術は、した方がいいと聞くけどどうしてだろう?」と疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
今回は、猫の去勢・避妊手術をする理由について以下の4つを紹介します。
- 想定していない妊娠の回避
- 発情期を抑える
- マーキング行為を防止する
- 病気の予防
愛猫の去勢・避妊手術を考えている方は、ぜひ参考にしてください。
想定していない妊娠の回避
飼い猫の場合でも、猫が脱走してしまう、他の猫が家に入ってしまうなどの予期しない事態により、妊娠してしまうことがあります。
猫は繁殖力が強く、妊娠期間は約2ヶ月と短い期間で、平均5頭を出産します。
生まれた子猫も飼う、または里親が見つかればよいですが、育てきれずに野良猫、地域猫になり、殺処分の対象となってしまうこともあります。
発情期を抑える
メス猫の場合は春から夏にかけて年に2、3回ほど発情期を迎えます。
発情期が来ると高い声で鳴く、人や物に身体をこすりつける、興奮した状態が続き食欲がおちるなどの変化が起こります。
しかし飼い猫の場合、発情期が来ても交尾をすることができず、ストレスを感じる原因になってしまいます。
猫の去勢・避妊手術をすることで発情期を抑え、ストレスの軽減、体調の変化をなくすことができます。
マーキング行為を防止する
オス猫の場合、自分の縄張りを主張するためにおしっこをするマーキングという行為をします。
マーキングは特定の場所に限らず、家のあちこちにされるため掃除が大変です。
マーキング行為には、自分の縄張りを確保するだけでなく、メス猫にアピールするという目的があります。
そのため、去勢手術を行い、オス猫の性欲がなくなることでマーキング行為の防止になります。
病気の予防
猫の去勢・避妊手術をする最大の理由は、病気の予防です。
オス猫の去勢手術では、精巣の摘出を行い前立腺の病気や精巣の腫瘍などの病気を予防できます。
メス猫の避妊手術では、卵巣と子宮の摘出手術を行い乳がんや子宮の病気などを予防できます。
そのため、獣医と相談し、特に問題がなければ愛猫の健康のためにも去勢・避妊手術はした方がいいと考えられます。
避妊手術をして後悔!避妊手術をするデメリットはあるの?
猫の去勢・避妊手術をするデメリットはほとんどありません。
しかし、ホルモンの影響などによって太りやすくなることが多いようです。
去勢・避妊手術後は、去勢・避妊手術後用のキャットフードを与えるなどの工夫をするとよいかもしれません。
また、手術の時には全身麻酔が必要となり猫の身体には負担がかかるため、獣医とよく相談することが必要です。
日帰りでできる?避妊手術の日程
避妊手術は、1~2時間で終わる場合が多く、日帰りでの手術になることがほとんどです。
ただ、開腹をする場合は入院することもあります。
入院した場合でも、経過に問題がなければ手術の翌日には退院できます。
手術前には、事前に動物病院から絶食や絶水の指示があるので、必ず守るようにしましよう。
去勢・避妊手術にかかる費用はどれくらい?
猫の去勢手術にかかる費用は、5千円から2万円ほど、避妊手術にかかる費用は、1万円から4万円ほどが相場となっています。
この他にも、麻酔の費用や入院費などが必要になることもあります。
費用が安い病院では、適切な人員の確保、手術器具や減菌方法の管理などができていない動物病院もあるようです。
そのため、費用だけではなく適切な設備があるか、適切な処置が受けられるかも確認しておくと安心です。
去勢・避妊手術の助成金
地域によっては、飼い猫・地域猫の去勢・避妊手術費用の助成制度があります。
市区町村によって金額は異なりますが、4千円から8千円ほどの助成が受けられるようです。
住んでいる地域によって、助成金の申請方法は異なり、事前の申請が必要な地域もあります。
助成制度の利用を希望する場合は、手術前にお住いの市区町村の情報を確認しておきましょう。
猫の去勢・避妊手術後に気を付けること
麻酔の影響が残っているため、帰宅後は静かに休ませてあげましょう。
手術後すぐは、体温調整がうまくできない、傷口の痛みなどで震えることもあります。
暖かく過ごせるように室内の温度調整をするなど、愛猫が快適に過ごせるよう様子を見てあげてください。
また、術後の傷口から感染症を起こすことがあるため、傷口をなめないように気を付けることも必要です。
獣医さんからのごはんの時間や量、抗生物質の投薬の指示は必ず守るようにしてください。
まとめ
今回は、メス猫の避妊手術に適した時期や猫の去勢・避妊手術をする理由、避妊手術にかかる費用、避妊手術後に気を付けることなどについてご紹介しました。
去勢・避妊手術をすることで、得られるメリットは多くあります。
しかし、去勢・避妊手術では全身麻酔が必要になり、愛猫の身体に負担がかかります。
手術を受ける時は獣医さんとよく相談し、手術後はいつも以上に愛猫の様子を気にかけてあげてください。