「去勢手術後ぽっちゃりしてきたような気がする」、「オヤツをおねだりする回数が増えた」という飼い主さんの声を聞くことがあります。
我が家の猫も手術後、いつもの量のご飯を食べた後おかわりを要求するようになりました。
ぽっちゃり猫もかわいいですし、おねだりされるとついオヤツをあげたくなってしまいます。
服を着るわけでもないのでサイズを気にする必要もないような気がしますが、太ってしまうと何か困ることはあるのでしょうか?
紹介してきたいと思います。
去勢後の猫がよく食べる!理由は成長期か手術か?太るのはOK?
去勢後、いつもの生活に戻って安心した頃から猫のご飯への要求が強くなったと感じることはありませんか?
猫によっては手術の時期は成長期でもあるので、お腹が減っているということもありますが、どうやらそれだけではないようです。
手術後、気になるようなことは次の3点ではないでしょうか。
- 去勢手術後食欲が強くなるのはどうして?避妊手術後のメス猫もそうなるの?
- 太ると困ることはあるの?
- 太りやすい猫に共通点はあるの?
紹介したいと思います。
去勢手術後食欲が強くなるのはどうして?避妊手術後のメス猫もそうなるの?
人間に限らず、動物には「食欲」、「睡眠欲」、「性欲」という3大欲求があります。
去勢手術はオス猫、避妊手術はメス猫が受ける手術ですが、どちらの手術も「性欲」を抑えます。
「性欲」が手術によってなくなってしまうので、欲求は「食欲」と「睡眠欲」に集中してしまいます。
「睡眠欲」は、睡眠時間ではなく、睡眠の深さで欲求が満たされるようです。
「食欲」については、そのまま食べる量に反映されてしまいます。
なので、去勢・避妊手術後はオス猫もメス猫も食欲が強くなってしまいます。
太ると困ることはあるの?
猫も人間と同じ病気になってしまいます。
例えば、人間だと肥満になると糖尿病のリスクが高まったり心臓への負担が大きくなったりしますが、同じように猫も糖尿病や心臓病になってしまいます。
また、太ってしまうことで関節を痛めてしまったり、口の中で炎症を起こしてしまったりすることもあります。
ですが、人間と同じ薬を飲んだり、「調子が悪いので病院に行こうかな」と考えたりすることはできません。
そして、猫は賢いので、飼い主さんに具合が悪いことを隠すのがとても上手です。
糖尿病のような一生付き合わなければならない病気になってしまうと、猫にとってはかなりの負担ですよね。
太らないことで防げるのならば、太らないように、健康に過ごせるようにしたいです。
太りやすい猫に共通点はあるの?
「太りやすい」、「太りにくい」は猫の体質にもよりますが、外から迎えた猫は太りやすい傾向にあります。
外から迎えた猫は、ご飯を自分で探して食べなければなりません。
うまくご飯を見つけられなくて、食事にありつけなかったという経験をいつまでも覚えています。
この経験から、食事に対する執着が強いと言われています。
ペットショップなどから迎えた猫でも、アメリカンショートヘアやスコティッシュフォールドは比較的太りやすいと言われています。
太らないように気をつけたいけど、ポイントはあるの?
猫が太らないように気をつけたいところですが、どのようなところを気をつけたらよいのでしょうか?
ポイントはあるのでしょうか?
- 太らせないポイント<食事編>
- 太らせないポイント<運動編>
紹介していきたいと思います。
太らせないポイント<食事編>
去勢手術後は、性ホルモンが分泌されなくなるため、代謝が落ちます。
手術前と同じフードを同じ量だけ与えてしまうと、カロリーを消費し切れずに太ってしまいます。
同じ体重を維持するためには1日分のカロリーを20~30%減らしてあげる必要があります。
もし、フードの切り替えを嫌がらない猫なら、去勢後の猫用のフードがも種類豊富に販売されているので、お気に入りの味を探して切り替えてしまうのがいいかもしれません。
また、1回の量を減らして食事の回数を増やして、空腹の時間が長くならないようにするのも効果的です。
太らせないポイント<運動編>
人間と同じように、太らないためには運動も大事です。
海外ではハムスターの回し車の猫版もありますが、日本ではなかなかお目にかかることがありません。
猫の運動のポイントは「上下運動」です。
キャットタワーやキャットウォークを設置して、猫が自分で運動するような環境づくりができればベストです。
猫は遊びの達人なので、ソファーやキャビネットでも上下運動のアスレチックにしてしまいます。
模様替えの際には飛び乗ったり、飛び移れるように家具の配置を工夫してみてはいかがでしょうか。
おねだりに負けて既にぽっちゃり気味…これからダイエットしても間に合う?
「気をつけているつもりだったけれど太ってしまった」というのは誰しもが苦い経験として心にしまってあるのではないでしょうか。
人間と同じで、猫もダイエットすることができます。
もし既にぽっちゃり気味というのなら、すぐにでも始めたいところですが、人間よりも少々険しい道のりとなります。
- 猫のダイエットはここがムズカシイ
- 飼い主さんの工夫でできちゃうダイエット
猫のダイエットの難所について紹介します。
猫のダイエットはここがムズカシイ
思いがけず体重が増えてしまったとき、人間なら「オヤツを減らそうかな」とか「夕飯は軽めにしようかな」と考えるところです。
しかし、猫はそんなことを考えるはずがありません。
「いつものご飯が少ない」、「いつものオヤツがもらえない」という変化は猫を不安にさせたり、大きなストレスとなったりします。
ベテランのぽっちゃりさんの場合は、急にご飯を減らすことが内蔵に負担となることもあります。
ダイエット用のフードに切り替える場合も、猫が切り替えを受け入れてくれるように、新しいフードを少しずつ今までのフードに混ぜていくという方法が一般的です。
量を減らすにしろ、種類を変えるにしろフードを調節するタイプの猫のダイエットは思いのほか時間がかかるのです。
飼い主さんの工夫でできちゃうダイエット
ソファーや棚の配置を変えて猫のアスレチックを作って気づかないうちにできるダイエットに加えて、おもちゃの力を借りるのも効果的です。
ボール型で、中にオヤツを入れることができ、転がすと少しずつおやつがこぼれる仕組みのおもちゃがあります。
このおもちゃを転がして追いかけまわすことで、猫はオヤツをゲットできる上に狩りをしている気持ちになります。
運動できてオヤツも食べられる一石二鳥です。
猫が自分から運動する方法と、飼い主さんと一緒に遊ぶ時間を設ける合わせ技でで効果は倍増です。
まとめ
手術後は体力が落ちたり、代謝が落ちることでどうしても体重は増えてしまいやすくなります。
私も耳が痛い所ですが、体重が増えるのは瞬間芸なのに、落とすとなると工夫と忍耐が不可欠となります。
猫は自分で「痩せようかな」と思わない分ダイエットの道のりは人間よりも険しいことでしょう。
おねだりをする猫もぽっちゃり猫もとてもかわいいです。
ですが、その猫が去勢後なら、また既にぽっちゃりさんなら心を鬼にしてオヤツの代わりに大好きなおもちゃを手にして一緒に遊んでみましょう。
きっと、思ったより長く猫と健康に過ごせるようになりますよ♪