猫の去勢の時期を見極めるには?手術時期によるメリット・デメリットを知ろう

猫を飼うと去勢をするかどうかを考える時期がやってきます。

去勢をするなら「いつ」するのか?

そんな疑問をもつ飼い主さんも少なくないでしょう。

そこで、猫の去勢時期の見極め方について調べました。

去勢は大切な猫ちゃんと長く健康に過ごすためのひとつの手段です。

適切な手術時期を逃さないようにしましょうね!

猫を初めて飼う人、これから飼いたいと思っている人にも知ってほしい内容です。

(大)猫の去勢手術(避妊手術)はいつ頃受ける?適した時期を見極めよう

猫の去勢・避妊の手術の適年齢には大まかな期間はありますが、明確な基準はないそうです。

だからこそ飼い主さんが愛猫の様子をよく見て、去勢手術の時期を見極めましょう。

共通する部分もありますが、オス・メスに分けて説明をしていきます。

  • オス猫の去勢時期の見極め方
  • メス猫の去勢時期の見極め方

飼い主さんだけで判断するのは難しいと感じるかもしれません。

子猫の頃からかかりつけの動物病院をみつけておき、先生に相談しながら手術の時期を見極めるのが良いですね。

オス猫の去勢時期の見極め方

オス猫は生後4ヶ月~6ヶ月で性成熟をむかえ、マーキングを始めるのは生後8ヶ月くらいからといわれています。

性成熟をむかえる前に去勢手術を行えば、オス猫特有の問題行動を抑えることができるようです。

また、一般的に体重の増加が止まるといわれる10ヶ月までに手術をすると、オス特有の病気の疾患の発症率が低くなるといわれています。

万が一病気をしているときは体力が落ちているので、手術は見送るようにしましょう。

メス猫の去勢時期の見極め方

メス猫の去勢は、初めての発情が来る前の生後4ヶ月~6ヶ月が良いといわれることもありますが、ある程度体が成熟している必要もあります。

一般的には8ヶ月で体重の増加が止まるので、生後6ヶ月~8ヶ月頃に去勢手術を受けることが勧められます。

猫ちゃんによって初めての発情が来る時期は違います。

思ったより早く発情が来てしまった場合は、発情が終わるまで去勢手術は見送りましょう。

発情中は子宮の血流が増えたり免疫が下がっている可能性もあり、手術を受けるにはリスクが高くなります。

病気のときも特別な事情がない限り、体調が落ち着いてから手術を考えましょう。

 

生後5ヶ月は早すぎる?去勢の時期が早い場合のデメリット

去勢の時期が早すぎるとどのようなデメリットがあるのでしょうか?

まず、未成熟な体の子猫は、麻酔によって低体温症や低血糖になりやすく危険が伴います。

去勢手術には必ず麻酔を使用するので、生後3ヶ月〜4ヶ月の猫ちゃんが手術を受けるのはあまり勧められていないようです。

生後5ヶ月は体が安定しているか判断しにくい時期なので、獣医さんに診てもらって去勢時期を決めると良いでしょう。

また、オス猫のペニスは去勢した頃から大きくならないと考えられています。

去勢の時期が早く小さなペニスのままでは、尿道に結石が詰まる尿結石のリスクが高くなる可能性があるので注意が必要です。

 

生後1歳では遅すぎる?去勢の時期が遅い場合のデメリット

去勢手術は体の成長が安定したらなるべく早く受ける方が良さそうです。

去勢時期が遅い場合のデメリットを見ていきましょう。

オス猫の場合はマーキングなどの癖がついてしまってから去勢をしても、改善する確率は50%ほどのようです。

1歳頃の猫ちゃんは、マーキングなどの癖がついてしまっている可能性があります。

ちなみに、去勢をしてもマーキングが収まらなければ薬を飲んで止める方法もあるそうなので、手術後にマーキングで困ったら病院に相談してみましょう。

メス猫の場合は、1歳くらいまでに手術しておかないと子宮蓄膿症や乳腺がんなどの予防効果が低くなってしまいます。

できるだけ将来の病気のリスクを下げるために、時期を逃さず手術を受けましょうね。

 

なぜ去勢が必要?猫の去勢のメリット

愛猫に手術を受けさせることが怖いと感じる飼い主さんもいることでしょう。

ただ、将来のことを考えると去勢によるメリットはたくさんあります。

  • 予定外の妊娠を回避する
  • オス猫は精巣に生じる特定の病気を予防できる
  • メス猫は生殖器疾患や性ホルモンの影響で生じる特定の病気を予防できる
  • 攻撃性な部分が緩和されケンカしにくくなる
  • 性ホルモンがなくなり尿スプレー(マーキング)や放浪など問題行動が少なくなる
  • メス猫の発情を抑えてストレスを軽減する

去勢時期の判断が間違っていないかと不安になるかもしれませんが、「迷っているうちに時期を逃してしまった」ということにならないように気を付けましょう。

では、去勢手術によって効果があるといわれる内容をみていきましょう。

 

予定外の妊娠を回避する

室内で飼っている猫ちゃんでもうっかり外に出てしまったり、他の猫が家に入ってきてしまったりすると思いがけず妊娠してしまうことがあります。

猫の妊娠率は高いそうです。

知らないところで子どもを生んでしまい、万が一不幸になる猫ちゃんを増やしたくないですよね。

オス猫は精巣に生じる特定の病気を予防できる

去勢手術でオス猫の前立腺や精巣に起こる病気を予防することができます。

ただ、猫は生殖器の病気になることは稀なようです。

オス猫はケンカによって感染する病気(猫エイズなど)が怖いので、その予防のメリットの方が高いといえるでしょう。

メス猫は生殖器疾患や性ホルモンの影響で生じる特定の病気を予防できる

メス猫は避妊手術で卵巣と子宮を摘出するので、生殖器の疾患が予防できます。

また、メス猫の場合はホルモンの影響で乳がんなどの乳腺腫瘍ができる可能性があります。

猫の乳腺腫瘍は悪性であることが多いらしく、死に至ることもある怖い病気です。

手術によりホルモンの影響を受けにくくなり、乳腺腫瘍の発症を予防できるといわれています。

攻撃性な部分が緩和されケンカしにくくなる

オス猫は去勢により縄張り意識が弱くなる傾向があり、他の猫とケンカをすることが少なくなります。

ケンカをしにくくなると怪我を避けられることはもちろん、傷口から猫白血病や猫エイズウイルスに感染する確率も下げることができます。

もしウイルスに感染している可能性があれば、すぐに受診し適切な治療を受けましょう。

そして感染させないことは非常に大切ですが、感染してしまった場合には他の猫ちゃんに感染させないことも大切です。

性ホルモンがなくなり尿スプレー(マーキング)や放浪など問題行動が少なくなる

オス猫はマーキングとして尿スプレーで縄張りを主張しますが、去勢手術でこの行動はかなり減るようです。

また、去勢によりホルモンが抑えられるとメス猫を探すための放浪も減らすことができます。

室内飼いの猫ちゃんは放浪することができないので、その分ストレスが溜まってしまいます。

去勢することでこのストレスも軽減することができるでしょう。

メス猫の発情を抑えてストレスを軽減する

一般的にメス猫は春から夏をピークに、年に2回~3回の発情期があります。

発情すると鳴き声が大きくなり、自分の体を人や物にこすりつけたりと、行動に変化があります。

これは興奮しているときの行動で、興奮状態が続くと食欲が落ちたりストレスが溜まって体調を崩すこともあります。

ちなみに、発情しても猫は生理出血がありません。

出血している場合は病気を疑い、病院で診てもらいましょう。

 

去勢手術で亡くなってしまう(死ぬ)可能性は?猫の去勢のデメリット

去勢手術にはメリットがたくさんあるとはいえ、やはりリスク面が心配ですよね。

去勢は体を変化させるものなので、良くも悪くも影響が出るようです。

  • 全身麻酔によるリスクがある
  • 去勢後は食事量に注意!肥満になりやすくなる
  • 去勢により病気になる可能性が増える?
  • 繁殖はできなくなる

愛猫の大切な体のことなので、デメリットもしっかり確認しておきましょう。

中には手術をしない方が良いこともあるので「必ず手術しなければ」と悩まずに、病院に相談してくださいね。

 

全身麻酔によるリスクがある

去勢手術には全身麻酔を使用するので、体に負担がかかかります。

そのため、事前に身体検査や血液検査を行い手術が可能か判断するそうです。

病気中は麻酔のリスクが高くなることもあるので、手術はしない方が良いと判断されることがあります。

ただ、麻酔の使用でアレルギーなどによる副作用が起こる可能性は否定できません。

悲しいことですが、亡くなってしまった事例もあるようです。

このように麻酔にはリスクがありますが、去勢はたくさんの猫ちゃんが受けている手術なので、信頼できる病院で診てもらえれば大きな心配をしなくて良いことがほとんどだそうです。

去勢後は食事量に注意!肥満になりやすくなる

去勢手術後はホルモンの減少により代謝が低下し、食欲が増進するといわれています。

様々な行動の変化も起こるため運動量が減り、去勢前と同じ食事量ではカロリーオーバーになってしまうことがあります。

去勢による肥満リスクは2倍ほどともいわれるようです。

去勢後は獣医さんと相談した食事量を守り、しっかり管理しましょう。

去勢により病気になる可能性が増える?

はっきりした根拠はないようですが、去勢手術を受けると間接的にかかる可能性が増える病気もあるといわれています。

心配なことがあれば獣医さんに確認しておきましょう。

繁殖はできなくなる

去勢手術以降は繁殖ができなくなります。

愛猫の仔猫を含めた家族と暮らしたい飼い主さんは、まず去勢をするかどうかを検討しましょう。

出産後の去勢手術は仔猫が離乳をしたら可能になります。

目安としては産後半年ですが、時期は獣医さんとよく相談して計画し、見極める必要があります。

まとめ

去勢手術は多くの飼い猫が受けていて、デメリットよりもメリットが大きいといわれています。

飼い主さんは去勢によるメリット・デメリットをよく考え、手術を受けるかどうかを決めましょう。

手術時期は飼い主さんだけで決めるのは難しいなら病院で獣医さんに診てもらい、一緒に見極めてもらうと安心ですね。

飼い主さんと猫ちゃんが長く幸せに暮らせることを願っています!

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