愛猫の爪から血が出てしまったら、飼い主さんはとても心配ですね。
血が出た原因が爪切りだったら、「ごめんね」という気持ちになってしまうでしょう。
そこで、猫ちゃんの爪から血が出たときの対処法と、爪切りのコツをまとめました。
猫にとって爪は大切でデリケートな部分です。
血が出てしまったときに、かわいい猫ちゃんにしてあげられることを覚えておきましょう!
猫の爪から血が出た!爪切りで深く切りすぎた?その他の原因は?
猫ちゃんの爪から血が出てしまう原因は様々ですが、そのひとつに爪切りで深く切りすぎたことがあります。
爪の切りすぎで出血させてしまうと、飼い主さんも猫ちゃんの爪切りをするのが怖くなりそうですね。
でも、小まめな爪切りは他の原因による爪の怪我や出血を防ぐことにつながります。
例えば猫ちゃんの爪が伸びていると布などに引っかけて怪我をしてしまうので、爪切りをしていれば防げそうですね。
また、猫は爪が伸びすぎて気になると自分自身で爪を噛んでしまうことがあるので、やはり爪切りで対策します。
そして巻き爪にならないために、すでに巻き爪気味の猫ちゃんも血が出るほど酷くならないために、爪切りが欠かせません。
猫の爪切りで出血したときの対処法は?まず圧迫止血!肉球を切ったら絶対に放置しないで!
爪切りが嫌いな猫ちゃんは急に暴れることもあるので、深爪してしまった経験のある飼い主さんは少なくないようです。
爪の切りすぎによる出血はほとんどの場合が大事に至らないので、もしそうなった場合も落ち着いて対処すれば大丈夫です!
出血してしまった猫ちゃんのために、出血後の対処法について覚えておきましょう。
- 爪の根元を圧迫して止血する
- 「クイックストップ」などの止血剤を使用する
- 止血剤は小麦粉や片栗粉で代用できる
- 歩き回らないようにケージなどに入れて様子をみる
- 動物病院で処置してもらう
猫ちゃんが出血すると飼い主さんもびっくりすると思いますが、猫ちゃん自身はそれ以上に驚いていることでしょう。
痛みと驚きで猫ちゃんを興奮させないように、飼い主さんが冷静に止血をしてあげることが大切です。
ひとつずつ確認していきましょう。
爪の根元を圧迫して止血する
猫ちゃんの爪を切りすぎたら、まずは圧迫止血をしましょう。
圧迫止血は患部を1分~3分程度押さえる方法です。
できればティッシュやコットン、ガーゼやタオルなどを使用するのが良いです。
あまり強く抑えると痛みで猫ちゃんが暴れてうまく圧迫できないので、強すぎず弱すぎずの力加減で行いましょう。
手伝ってもらえる人がいれば、猫ちゃんを抑えてもらいながら圧迫するとやりやすいですよ。
「クイックストップ」などの止血剤を使用する
猫ちゃんの出血は、一度止まったと思っても再度血が出てくることがあります。
圧迫止血で血が止まらなければ、ペット用の止血剤を使用しましょう。
「クイックストップ」は動物病院や通販で入手できるので、ひとつ持っておくと安心かもしれません。
主な止血剤の使い方は、止血剤の患部の血をぬぐった後にごく少量を清潔な布にとり押し付けます。
するとかさぶたの代わりになって固まり、出血を止めてくれます。
止血剤は小麦粉や片栗粉で代用できる
市販の止血剤を用意していない場合は、小麦粉や片栗粉でも代用できます。
食品なので、猫ちゃんが舐めてしまっても大丈夫です。
これなら急な出血にも対応できるので覚えておくと便利ですよ!
歩き回らないようにケージなどに入れて様子をみる
いろいろ止血法を試しても、猫ちゃんが歩き回ると再出血を繰り返してしまうことがあります。
猫ちゃんが安静にできるように、ケージなどに入ってもらいましょう。
猫自身が出血を気にして傷口を頻繁に舐めるかもしれませんが、舐めることで血が止まる場合もあるので大丈夫です。
動物病院で処置してもらう
上手に止血できないときや、何をしても血が止まらないときは病院で処置してもらいましょう。
特に出血量が多いと体調が悪くなることもあるので、急いで病院に行くことをおすすめします。
自宅で処置した後は傷口が化膿していないかなどを小まめにチェックし、経過が良くなければ受診しましょう。
万が一、肉球まで傷つけてしまったら放置せず必ず病院で診てもらいましょう。
小さな傷なら自然に治ることもありますが、肉球が裂けるような大きな傷は縫合することもあります。
出血が多い場合は、ガーゼなどで圧迫止血をしながら病院へ急ぎましょう。
出血したときに気を付けたいこと!傷口を舐めても大丈夫?消毒は必要?
出血すると猫自身が傷口を舐めることがありますが、基本的には問題はありません。
猫は舐めることで傷を治しているのです。
ただ、うっかり人間用の消毒液を猫に使ってしまうと、猫ちゃんが消毒液も舐めてしまうので止めておきましょう。
猫ちゃんの口に入るだけでなく、人間用の消毒液は炎症の原因になったり傷の回復を遅らせてしまうこともあります。
動物病院で処方された消毒液を除いて、基本的に猫は消毒せずに止血しましょう。
肉球に傷がついたり出血が多くて病院で処置してもらった場合は、傷口を舐めないように首にエリザベスカラーなどを巻かれることがあります。
そんなときは、猫ちゃんがエリザベスカラーを取ってしまったり、傷口を舐めていないかを注意して見ておきましょう。
爪切りで出血させないために知るべき猫の爪の仕組み&爪切り方法
自宅で愛猫の爪切りをするのは意外と大変ですよね。
猫はじっとしてくれないし、暴れたり噛んだりと大騒ぎになることもあるでしょう。
猫の爪の仕組みを知っていれば、爪切りの負担が少し減るかもしれません。
爪切り方法も併せて確認してみてください。
- 猫の爪は多重構造
- 爪の内側のクイックを避けて爪の角を2ミリ程度切る
- 猫が暴れないようにカラーや洗濯ネットを使用する
- 全部の爪を一気に切らない
- 家で切れないなら病院で切ってもらおう
- 爪とぎグッズを置いておく
動物は爪切りが嫌いなものです。
この爪切りのストレスをなるべく与えないために、普段から足を触られることに慣れさせておくと良いそうです。
スキンシップのひとつとして取り入れておきましょう!
では、爪の仕組みと爪切り方法をご紹介していきます。
猫の爪は多重構造
猫の爪は内側から新しく鋭い爪が生え、外側にいくほど古くカサカサした爪になっています。
この外側の古い爪が剥がれることで、長さや鋭さを調節できるようになっています。
野生の猫は生活の中でうまく爪の手入れをしていますが、生活環境の違う飼い猫は爪切りが必要です。
古い爪が剥がれずにどんどん重なっていくと、爪が伸びるだけでなく巻き爪になる危険も高くなります。
爪の内側のクイックを避けて爪の角を2ミリ程度切る
動物の爪には内側に「クイック」という神経や血管の通ったピンク色の部分があります。
ここを切ってしまうと血が出て、猫ちゃんが痛い思いをしてしまいます。
猫の爪の付け根を優しく押して爪を出し、ライトで照らして確認してみましょう。
確認できたら、そのピンク色の部分を避け、爪の先の尖ったところを2ミリ程度切り落とします。
猫ちゃんの足は優しく触るようにしましょう。
猫が暴れないようにカラーや洗濯ネットを使用する
爪切りをするときは、猫を後ろから抱き抱えるのが理想です。
でも大人しく抱えられている猫ちゃんは少ないかもしれません。
タオルなどで顔を隠すと大人しくなる猫ちゃんもいるようですが、あまりにも暴れるならエリザベスカラーで落ち着かせる方法もあります。
視界を遮ることで大人しくさせ、カラーが邪魔をして飼い主さんを噛むこともなくなります。
また、猫は袋に入ると落ち着く習性があるので、洗濯ネットに入ってもらうのも良いですね。
ネットに入った猫ちゃんをタオルで包み、足だけを出して爪切りをします。
ネットが小さすぎると逆に猫ちゃんが不安になるので、気持ち大きめのものを用意しましょう。
市販の洗濯ネットをスーパーや100均で買ったり、通販などで猫用のネットも売っていますよ!
全部の爪を一気に切らない
爪切りは全部の爪を一気に行う必要はありません。
2本〜3本を切って、これ以上無理だと感じたら日を改めましょう。
猫ちゃんが爪を切られていることに気づいて暴れだしたら止めるなど、お互いの負担を減らす工夫をしてみてください。
深爪してしまう原因で多いのは、猫ちゃんが突然暴れたり噛んできたりしたときです。
猫は嫌な思いをしたことをよく覚えているので、サッと爪切りを止めてご褒美をあげるなど、嫌な思いで終わらないようにしましょう。
家で切れないなら病院で切ってもらおう
愛猫の爪切りだからといって、必ず飼い主さん自身が切るべきだと思わなくて大丈夫です。
動物病院に慣れることも兼ねて、定期検診気分で爪切りに行きましょう。
病院での爪切りは少額でしてくれることが多いので、近所に信頼できる動物病院をみつけておくといいですね!
頻繁に病院に連れて行くのが負担なら、爪切りに慣れるまで病院に連れて行き、コツを獣医さんやスタッフの方に教えてもらうのも良いでしょう。
爪とぎグッズを置いておく
猫ちゃん自身が爪とぎをしていても爪切りは必要になります。
ただ、自分で上手に手入れをしてくれれば、爪切りの頻度は減らせるかもしれません。
お家や家具で爪を研いでしまうこともあるので、猫の好みに合う爪とぎグッズを探して与えてあげてください。
まとめ
猫に限らず、ペットの爪切りに苦戦する飼い主さんはたくさんいます。
失敗してペットに申し訳なく思っている飼い主さんも多いことでしょう。
爪を切りすぎて血が出てしまったら、きちんと止血し、必要な対処をしてあげることが何より大切です。
嫌いな爪切りでは暴れてしまうのが動物です。
難しい場合はひとりで頑張らず、病院や周りの人に頼ってみてください。