壁や柱に見覚えのないキズがあるのに気づいたことはありませんか?
または、ソファーやクッションから糸や綿が引っ張り出されていることは?
この大胆な犯行は、かわいい同居人である猫の仕業なのですが、どうにか防ぐことはできないのでしょうか。
爪切りにチャレンジすることで被害を抑えられそうですが、何かコツはあるのでしょうか。
紹介していきたいと思います。
猫の爪は人が切らないとダメ?爪を切らないとどうなるの?
猫の爪はとても小さくて、爪切りはとても難しそうです。
「爪研ぎもしているのに、爪切りまで必要なの?」と思われるかもしれません。
猫にとって爪切りは窮屈そうですが、メリットはあるのでしょうか?
- 猫にとって爪を切るメリット・デメリットは?
- 猫の爪を切らずにすむ方法はないの?
一つずつ見ていきましょう。
猫にとって爪を切るメリット・デメリットは?
猫にとっての爪を切る1番のメリットは、「ケガをしない」ことです。
猫同士が遊んでいる時にヒートアップしてしまってケガをしてしまうことがあります。
一人っ子猫の場合でも、爪が思いがけないところに引っかかってしまい、それを外そうとしてケガをしてしまうことがあります。
また、飼い主さんの手をうっかり引っかいて傷をつけてしまうこともあるでしょう。
爪を切っておくことで、猫も飼い主さんも痛い思いをしなくてすむのです。
一方で、爪を切ることのデメリットもあります。
猫も個性豊かで、爪研ぎをしてストレスを発散したいタイプの猫がいます。
このタイプの場合、爪が切り揃えられているので、爪研ぎをしても思ったような感触が得られずモヤモヤが続いてしまうということが考えられます。
また、爪切りが苦手な猫にとっては、爪切りを持った飼い主さんはこの上なくコワイ存在となってしまうでしょう。
猫を怖がらせてしまって信頼関係が崩れてしまうと、爪切りはデメリットが大きい作業になってしまいます。
猫の爪を切らずにすむ方法はないの?
猫の爪を切らずにケアする方法もあります。
「ネイルキャップ」を爪に装着するという方法です。
「ネイルキャップ」文字通り猫の爪に被せるキャップで、海外では一般的なのだそうです。
猫の爪の伸びる間隔に合わせて4週間〜8週間間隔での交換が必要になります。
お互い仲良く暮らすために取り入れている飼い主さんも多いようです。
猫の爪を切ってみよう!気をつけたいポイントは?
猫の爪を切るという決心がついた飼い主さんはきっと、「どこから切ればいいのだろう」、「爪切りは何を使えばいいのだろう」と疑問が次々と浮かんでくることでしょう。
猫の爪切りは、猫と飼い主さんとの共同作業なのです。
少し詳しく見ていきましょう。
- 猫の爪は出し入れ自由?猫の爪の仕組みを知ろう!
- 猫の爪切りは3ステップ!
- 爪切りを選ぼう!猫が怖がらないのはギロチンタイプ?ハサミタイプ?
- どのくらいの間隔で爪を切ったらいいの?
1つずつご紹介します。
猫の爪は出し入れ自由?猫の爪の仕組みを知ろう!
人間の爪と猫の爪で大きな違いは、猫の爪は肉球の中にしまわれているという点です。
物をつかんだり、肉球を押すと爪が外に出てきます。
爪切りのときは、肉球を少し押して爪を外に出して切ることになります。
構造も人間の爪とは違っていて、猫の爪は玉ねぎのように層がたくさん重なった構造をしています。
爪とぎをすると古い外側の層がはがれていきます。
そして、猫の爪には血管が通っています。
爪切りの時は傷つけないように、深爪に注意しましょう。
もし、出血してしまったら清潔なガーゼやコットンなどで押さえて止血をしてください。
猫の爪切りは3ステップ!
まずは、爪を切りやすいような体勢で猫を抱っこします。
一般的には深く腰掛けた飼い主さんの膝の上に同じ方向を向いて猫を座らせるスタイルです。
このスタイルでの抱っこから猫に慣れてもらいましょう。
次に、この体勢のまま、猫の手を握って爪を出してみましょう。
猫によっては手を握られるのが苦手なタイプのこがいるので、様子をみながらチャレンジしてみましょう。
最後に、爪切りで爪を切りましょう。
目安は爪の先端から2~3ミリ、尖った先端の部分を切り落とすことができれば成功です。
1回で全部の爪を切ろうとせずに、猫が切らせてくれる所まで少しずつ進めていくことがポイントとなります。
爪切りを選ぼう!猫が怖がらないのはギロチンタイプ?ハサミタイプ?
猫用の爪切りを探しにお店へ行くと、2つのタイプの爪切りが並んでいることに気がつきます。
それは「ギロチンタイプ」と「ハサミタイプ」でどちらも人間用の爪切りとは大分異なります。
「ギロチンタイプ」は爪を爪切りの先端に空いている穴に入れて取っ手を握ると穴がすぼまって、爪を切ることができます。
「ギロチン」という響きはちょっと怖いですが、爪を切るときに音がほとんど鳴らないので、耳慣れない音が苦手な猫の爪切りにおすすめです。
「ハサミタイプ」は工作のときに使うハサミと同じ使い方で爪を切ることができます。
使い慣れた形ですし、微調整も可能なので爪切り初心者の飼い主さんはこちらから始めてみてはいかがでしょうか。
どのくらいの間隔(期間)で爪を切ったらいいの?
猫の性格、爪の状態にもよりますが、1か月を目安に爪切りをすることをおすすめします。
1回で全ての爪を切ることができない猫が多いので、爪の長さもばらばらになってしまうからです。
また、シニア猫の場合は、伸びた爪が何かに引っかかってしまったことでケガをしてしまうリスクが高いので、2週間に1度はチェックしたいところです。
うちの猫は爪切りが苦手…うまく切れない時どうしたらいいの?
「いつものように抱っこしていても、爪切りの気配を感じて逃げてしまう」という猫と一緒に暮らしている方は多いのではないでしょうか。
始めにお伝えした通り、猫の爪切りは飼い主さんと猫との共同作業です。
爪切りの習慣をを怖がらないようにする工夫を紹介したいと思います。
- 抱っこはできるけど爪は切れない…爪切りが苦手な猫の対策は?
- 暴れてしまう猫におすすめのグッズ3選
- 爪切りにはポジショニングが重要!猫がリラックスできる爪切り
それではみていきましょう。
抱っこはできるけど爪は切れない…爪切りが苦手な猫の対策は?
同じ方向を向いて抱っこをすることはできるけど、爪を切るまではちょっと…という方もいるでしょう。
そんなときは、大きめのバスタオルでくるんでしまいましょう。
または猫がちょうど入るくらいの洗濯ネットに入れてしまうのもいいです。
猫は体をくるまれたり、洗濯ネットに入ると「ここは危険ではない」と安心する性質があります。
この性質をうまく利用してリラックスモードに入ってもらいましょう。
暴れてしまう猫におすすめのグッズ3選
バスタオル作戦を見破る賢い猫には、リラックスグッズで対策をしてみましょう。
まずは、「エリザベスカラー」です。
手術の時に使ったという方も多いこのグッズですが、視界を遮られることで猫が落ち着きます。
手術の時とは目的が違うので、布製、色付きの物を選ぶと良いでしょう。
次に、「猫用マスク」を紹介します。
爪切りを見るのが怖い猫にはうってつけのグッズです。
メッシュ状の顔を覆うマスクで、鼻の部分に穴が開いているので呼吸が苦しいということはありません。
抱っこに問題ない猫にはこちらをおすすめします。
最後に、「グルーミングバッグ」というグッズです。
こちらは、頭と手足を出せるバッグ状のグッズで、洗濯ネットに入った時のような安心感を得られるようです。
手足は外に出ているので、どの爪を切るにも問題はありません。
爪切りにはポジショニングが重要!猫がリラックスできる爪切り
実際、爪切りをする飼い主さんも猫を落ち着かせようとドキドキかもしれません。
ですが、何をされるのか分からない猫はそこに恐怖感が加わります。
爪切りの際には、なるべく体を密着させて抱っこをして、すぐに爪切りを開始するのではなく、スキンシップを楽しんでください。
猫がうっとりしてきたタイミングから少しずつ爪切りを始めることで、問題なく爪切りのステップを進めることができることでしょう。
まとめ
猫の小さい爪を深爪しないように、暴れだす前にと気をつけながら切るのはなかなか大変な作業です。
ですが、何度も言ってしまいますが、爪切りは猫と飼い主さんの共同作業なのです。
猫のリラックスできる環境作りは飼い主さんの腕の見せ所でもあります。
ゲーム感覚でグッズを取り入れるなどして、このミッションをクリアしてみてはいかがでしょうか。