犬は基本的に「吠える生き物」です。
犬が吠えるのは、人間が大きな声で話しているのと同じ感覚。
犬にも伝えたいことがあるのだと思います。
でも、吠えることが多いと人間は「うるさい」「迷惑」と感じてしまうことも…。
そうなると犬の吠える声は、人間にとって「無駄吠え」「問題行動」になります。
番犬としての役割もありますが、今の社会で犬が人間と暮らしていくためには「無駄吠え」は少ない方が良いですね。
犬が吠える気持ちや、どうすれば無駄吠えが減るかを考えてみましょう。
犬が吠えるのは無駄?犬が吠える理由・原因
犬が吠えるのは本当に「無駄」でしょうか。
必死で吠えているのを見て「何?どうしたの?何を言っているの?」と思うことはありませんか?
犬は吠えている時に、犬の言葉で何かを要求したり訴えています。
周りの仲間や家族に、伝えたいことがあるんですね。
- インターホン(チャイム・ドアホン)で吠える犬が多いのはなぜ?
- 他の人や他の犬に吠えるのはなぜ?
- ハウスに入れた時や食事中に吠えるのはなぜ?
色々な場面で犬が吠えることがありますが、理由がわかると対処方法が見つかりやすいです。
日常の中で「犬が吠える理由」を考えてみましょう。
インターホン(チャイム・ドアホン)で吠える犬が多いのはなぜ?
インターホンが鳴ると吠える犬は多いと思います。
犬からするとインターホンの音って不思議ですよね。
インターホンが鳴ると誰かが来るので、犬にとっては警戒する対象になります。
人が好きなタイプの犬なら、誰かが来たことが嬉しくて興奮します。
インターホンで吠えるタイプの犬には、犬が鳴く前におやつをあげたり、褒めて落ち着かせます。
吠えない経験を積み重ねさせましょう。
犬が吠えている最中に飼い主が「こら!」などと反応すると、かまってもらえると思って逆効果になることがあります。
他の人や他の犬に吠えるのはなぜ?
散歩中に他の人や犬に吠えてしまう場合、色々な理由が考えられます。
遊びたくて吠えたり、テリトリーを守ろうとして吠えます。
社会経験が少なく、他の人間や犬が怖くて吠えてしまうケースもあります。
散歩中に吠えてしまう時は、可能なら散歩コースを変えたり、人や犬が少ない場所を選択するのも1つの方法です。
社会性がなく怖くて吠えてしまう場合は、他の人や犬に少しずつ慣れさせると、改善することがあります。
遠い距離から慣れさせて、吠えずにいられたらおやつをあげたり褒めましょう。
家の外に向かって吠える場合は、カーテンなどで窓を遮って、見せないようにすることも効果的とされています。
ずっと縄張りを守って吠えるのも、犬にとっては疲れますよね。
ハウスに入れた時や食事中に吠えるのはなぜ?
ハウスに入れた時や食事中に吠えるのも、気持ちを訴えての行為です。
「ハウスが怖い、安心できない場所」と思ってしまっていることがあります。
その他に、まだ遊び足りないと思っているなども考えられます。
人間の食事中に吠える場合、人間が落ち着いて食事をすることができませんよね。
以前に人間のご飯をあげてしまった経験はないでしょうか。
人間のご飯の味付けは、ほとんどの場合犬にとってよくありません。
ドッグフード以外をあげたい時は、犬用の手作りご飯を作って、人間のものはあげないようにしましょう。
犬自身がご飯を食べながら、吠えたりうなることもあります。
この場合は「誰にもご飯を渡したくない!」という本能からくるといわれています。
この時にご飯の入った器にさわったり、犬の体にさわるとかみつかれることも!
フードを人間の手に少しずつ置いて食べさせ、人間は安心できる存在で、ご飯が取られないことを理解させましょう。
犬の無駄吠えが多いと何か問題が起こる?
犬が吠えることで人間に良くないことといえば「うるさい」ことですね。
無駄吠えが多いと人間がストレスを感じ、一緒に暮らしていくことが困難になることもあります。
犬にとっては何かを訴えたり警戒している「吠え」のため、「うるさい」と感じるのは人間の都合によるものです。
しかし、「うるさいから」と犬のせいにして、人間が犬の気持ちを理解して対処することができなければ、犬の不安等による「吠え」を軽減することはできないでしょう。
お互いのためにも、あまり無駄吠えは多くない方がいいので、できることから対処していきたいですね。
よく吠える犬とあまり吠えない犬の違い
性格などの個体差や、育った環境もあるので一概には言えませんが、基本的に牧羊犬や狩猟目的で使われた犬種は吠えやすいと言われています。
「ダックスフンド」「ビーグル」「ボーダーコリー」「ジャックラッセルテリア」など。
吠えることが仕事だったので、本能に組み込まれているのは仕方がない気もしますね。
その他に小型で臆病な「チワワ」「ポメラニアン」「シーズー」なども、警戒心から吠えやすいと言われています。
小型犬から見ると他の犬や人間、ほとんどのものが大きいので警戒してしまいますよね。
犬が無駄吠えをした時に飼い主はどうしつけをしたらいい?飼い主の対応のしかた
無駄吠えをしている時に、なだめたり気をそらそうとしておやつをあげていませんか?
この場合は犬が「吠えること=かまってもらえる、良いこと」だと思ってしまい、無駄吠えを減らすことが難しくなります。
吠えて要求が通ると思い、わがままになることもあります。
病気や痛み以外で自分の要求を通そうと吠えている場合は、基本的に無視をします。
吠えるのを止めて、落ち着いたタイミングでおやつをあげたり、声をかけて可愛がってあげましょう。
犬の無駄吠えを防止するアプリやグッズを利用しよう
自分で調べるのは難しいし、専門家に聞こうと思ってもどこに聞いて良いかわからない…。
そんな行き詰った時には無駄吠えの防止に役立つ、アプリやグッズを頼るのも良いかもしれません。
犬のしつけのアドバイスや、犬に関連する情報が配信されたり、犬の苦手な音を鳴らせるなど色々な種類のアプリがあります。
スマホの操作が苦手でアプリが使えない時は、無駄吠え防止グッズを検討してみては。
犬に無害のスプレーやしつけ用の口輪、犬を落ち着かせるアロマなどもあります。
吠えた時に反応して超音波を出す置き型の機械や、超音波の出る首輪など、さまざまなグッズが売られています。
効果があるかは、それぞれの愛犬の性格にもよるようです。
ストレスがあまりかからない、愛犬に合ったグッズを探してみましょう。
犬の無駄吠えがうるさくて近所迷惑が心配!直らない?やめさせる方法は?
犬が吠えることを気にしない人もいるかもしれませんが、人が多い住宅街などに住んでいると「近所迷惑」が気になります。
ご近所トラブルはなるべくさけたいですよね。
成犬になってから無駄吠えを直すのは、少し根気とコツが必要です。
でも、やり方を間違えなければ、無駄吠えは少しずつ改善されていくはずです。
安心できる場所、安心できる家族であることを犬に理解してもらい、不安にさせないようにしましょう。
怒ったり怒鳴ってしつけようとするのはダメです。
時間がない、やり方が難しいという場合は、プロにしつけてもらったり、飼い主も一緒にトレーニングできる教室に参加するのも良いかもしれませんね。
一人で悩まずに、プロのアドバイスを参考にしましょう。
犬が無駄吠えをする前にできる予防や対策はある?
犬が吠えるという事は何かを要求しているので、それを理解してあげれば無駄吠えは減るはずです。
成犬でもしつけは可能ですが、できるだけ子犬の時からインターホンや他の犬などに慣れておくと楽になります。
吠えることは体力を使いますが、吠えることでストレス発散している場合もあるようです。
そのようなタイプの犬はドッグランに行ったり、長めに散歩に連れて行くと、無駄吠えが減ることもあるようです。
まとめ
人間の都合で改良されてきた犬種も多くあります。
人間の生活が変わったことによって「無駄吠え」とされる犬の声ですが、犬にとっては無駄なことは1つもないんですね。
犬は家族を守ろうとしたり危険を知らせたり、自分の気持ちを伝えようとしています。
永く一緒に居ても何を訴えているのか、完全には理解することはできません。
でも、気持ちをわかってあげようとするだけでも違うはずです。
犬は人間の生活に合わせて暮らしていると思います。
犬も人間も、お互いに癒される生活を考えていけると良いですね。