犬の歯磨きをしたことはありますか?
「犬は虫歯にならない」と思って、飼っている犬の歯磨きをしたことがない飼い主さんも多いのではないでしょうか。
野生の動物はもちろん、歯ブラシを使って歯磨きをしませんよね。
でも、飼われていて、人間が作ったものを食べている動物の場合は、歯磨きが必要です。
愛犬の歯磨きをしたことがない人、したけど上手くいかなかった人も、愛犬に合う歯磨きの方法を見つけてみましょう。
犬に歯磨きって必要?不要?歯磨きしないとどうなるの?
野生の狼などは、歯磨きをしなくても平気で生活しています。
実際に歯を調べると、多少の病気は見つかるかもしれませんが、基本的には歯磨きが必要ありません。
ですが、飼っている犬の歯磨きは必要だと言われています。
それはなぜでしょうか。
それは食べ物の差によるものです。
野生動物は、生の肉や骨を引きちぎって食べています。
そのたびに、歯が鍛えられて、汚れもある程度取れるとされています。
ドライフードなら歯が丈夫になりそうなイメージもあるかもしれません。
でも、ドライフードもウェットフードも、人間によって加工されたものですよね。
歯磨きをしないと犬も人間と同じように、歯垢が付きます。
そして、歯肉炎から歯周病になり、最悪の場合は歯が抜け落ちて、鼻炎や心臓病など、全身に様々な病気を引き起こします。
犬の歯磨きは何歳から始める?今からでは遅い?
人間の赤ちゃんは、乳歯が生え始めたら歯磨きを始めます。
犬も同じで、歯が生えているなら出来るだけ早く、歯磨きを始める方が良いとされています。
子犬のうちに慣れて歯磨きが楽しいと感じてもらえたら、その後のケアが楽になります。
「うちの犬はもう成犬で、今からでは遅い?」と心配になる飼い主さんもいるかもしれません。
ですが、今からでも始めることが大切です。
少しずつでも歯磨きを始めて、愛犬の健康を守ってあげましょう。
歯磨きしたことがない・嫌がる犬へどうやって始める?自分でする時の手順とコツ
歯磨きをしたことがない犬に、急に歯磨きを始めようとしても、嫌がって上手くできないことがあります。
初めて歯ブラシを見たら、犬も何をされるのか不安で、警戒してしまいますよね。
初めはどうしても嫌がると思いますが、少しずつ段階を踏んで慣れて貰いましょう。
手順としては
- 口の中を触るのに慣れて貰う
- ガーゼで拭く
- 慣れたら歯ブラシ
- 1本ずつ磨こう
という感じで進めてみましょう。
まずは口の中を触るのに慣れて貰おう
歯磨きをしていない犬は、身体は毎日撫でてあげていても、口の中を触る機会はそれほどないかもしれません。
まずは、口の周りや口の中を触ることから、飼い主も犬も慣れて行きましょう。
撫でてリラックスさせながら口の中を触ることで、歯磨きに良いイメージを持ってもらえます。
飼い主も犬の口の中の様子を知ることが出来ます。
唇をめくって、歯を触ることから練習しましょう。
ガーゼで優しく触る・拭く
出来そうならもちろん、すぐに歯ブラシに挑戦しても良いのですが、磨かれることを嫌がる犬は多いです。
口の中や歯を触れるようになったら、指にガーゼなどを巻いて触ってみましょう。
触りながら少しでも歯をキュッキュと拭くことが出来たら成功です♪
ガーゼで拭くだけでも、多少は汚れを取る効果があります。
ガーゼと同じように指に巻いて使える、歯磨きシートも売られています。
慣れたら歯ブラシに挑戦してみよう
歯ブラシが出来るならやはり、歯ブラシで磨くのがベストです。
人間もそうですが、歯ブラシでないと、歯の間の汚れを掻き出すことが出来ません。
犬の歯を磨きやすいように作られている、犬用の歯ブラシを利用してみましょう。
飼い主の指に付けて磨く、指サックの歯ブラシもあります。
チキン味などの歯磨きジェル(ペースト)もあるので、愛犬に合わせて利用してみましょう。
人間用の歯磨き粉は犬の体に合わないので、使わないようにしてください。
焦らなくても大丈夫♪毎日1本ずつ歯を磨こう
犬にも歯磨きが必要だと知ってしまったら、早く綺麗にしなくちゃと焦ることがあるかもしれません。
ですが、飼い主が面倒に感じたり、愛犬が嫌がってしまっては、その後の歯磨き習慣が辛くなってしまいます。
お互いが、歯磨きを嫌にならないことが一番大切です。
焦らずにスキンシップを取りながら、出来ることから試してみましょう。
歯ブラシを使えるようになったら軽くで良いので、毎日1本ずつ磨く気持ちでやってみましょう。
犬も歯周病や虫歯になる?口臭を感じたり歯石はつくの?
犬は人間よりも、虫歯にはなりにくいと言われています。
でも、歯周病になったり、人間と同じように歯石はつきます。
人間は虫歯の痛みなどに早めに気づいてケアできますが、犬が自分から口の中の不調を訴えることは、ほとんどないと思います。
愛犬の口の中の異常は、口臭から気づくことが多いようです。
歯周病などのトラブルがない口の中は、本来はほとんど臭いません。
飼い犬に口臭があるということは、歯周病などが起きているサインです。
口臭がある、以前と臭いが違うと感じたら、お口の中をチェックしてみましょう。
犬の歯磨きや歯石取りの頻度はどれくらいが目安?
実は犬は、人間よりも歯周病になりやすく、歯垢から歯石に変化するのも早いと言われています。
ですので、人間と同じように毎日、出来れば朝晩2回歯磨きを行うことが理想です。
歯石は専用の器具でないと安全に取ることが出来ず、動物病院での処置になります。
歯石やお口の中のトラブルが酷くなる前に、毎日の歯磨き習慣でケアしましょう。
嫌がる犬も楽しく歯磨き♪ガムやデンタルケアグッズを上手に取り入れよう
どうしても口の中を触られたくない、歯磨きが嫌で出来ない犬もいると思います。
そんな時は無理をせずに、歯磨きだと感じさせないようなグッズを取り入れてみましょう。
犬用の歯磨きガムは、おやつのように使えるので、喜ぶ犬も多いです♪
喜んでガツガツと急いで食べたり、小さくなったものを丸のみしないように、齧らせている間は様子を見ていましょう。
噛むことで歯の汚れをとるロープ状のものなど、歯磨きおもちゃもあります。
おもちゃタイプは同じ歯で噛んでいると、他の歯の汚れは取れないので注意しましょう。
汚れたらこまめに洗って清潔にすることも大切です。
老犬が歯磨きを嫌がる時・歯磨きの代わりになるものはある?病院へ行く?
老犬の場合はすでに、歯周病にかかっていることも多いです。
歯が抜けてしまうのも、殆どの場合は年齢のためではなく、歯周病が原因と言われています。
歯のトラブルを抱えていたり、歯ブラシに慣れていない老犬は特に、歯磨きを嫌がります。
そんな時は無理に歯ブラシを使わずに、犬用の歯磨きジェルを歯に塗り込むだけでも、多少口臭などがましになります。
犬用のマウススプレーのように、老犬に負担がかかりにくいものもあります。
それでも口臭が治らなかったり、口の中の健康が心配な時は、健康を守るためにも病院へ相談に行きましょう。
まとめ
動物は人間のように、チョコやキャンディーなどの甘いものを食べるわけではありません。
動物の歯医者があるわけではないので、歯のトラブルになりにくいイメージを持つ人も多いと思います。
ですが、歯磨きの大切さは人間と変わりません。
出来れば子犬のうちから、遊びの延長で歯磨きに慣れさせることが理想です。
でも、歯磨きをしたことがない犬も老犬も諦めないで、無理のない歯のケアを見つけてみましょう。
少しでも続けることが、歯と身体の健康を守るために大切です。