夏の暑さが厳しくなってくると心配になるのが熱中症です。
人間も水分をとったり、体を冷やしたりと対策を取らないといけませんよね。
でも、全身を毛で覆われている愛犬の熱中症も心配ではないですか?
人間と同じように愛犬にも冷たいものをあげるといいのでしょうか?
愛犬に氷や氷水をあげる際の注意点から、夏の暑さ対策のアイデアまでご紹介します。
愛犬と一緒に夏の暑さを乗り切るために、早速見ていきましょう。
犬は体温調節が苦手
犬は汗をかく汗腺が肉球にしかないため、体温調節が苦手です。
暑い時に舌を出してハッハッと浅く呼吸する仕草をパンディングと言い、唾液を蒸発させて体温を下げようとしています。
お水や氷を正しく与えて、暑さが苦手な犬を少しでもラクにさせてあげましょう!
犬の夏の飲み水について
犬にとっても夏の水分補給は大事なことです。
特に夏にしっかり水分補給してもらうために、飲み水の基本的な注意点をまとめました。
- 1日に必要な水分量は?
- 水を飲ませるタイミングは?
- 飲み水の置き場所やおすすめの器は?
- 水を取り替える頻度は?
まず、チェックしていきましょう。
1日に必要な水分量は?
実際に飲む水の量の目安は、体重1kgあたり約50〜60mlで考えておきましょう。
ですが、主食のフードに含まれる水分量によって違いも出てきます。
主食がウェットフードや水分量の多い手作り食の場合には目安より少なくなり、ドライフードの場合には多くなることがあります。
目安量の20%前後の量なら大きな問題はありません。
愛犬にとって正確な飲水量を知りたい時は、かかりつけの獣医さんに相談してみてくださいね。
ただ夏の場合は、体温を下げるために水分を多く消費するので、目安より多めの水分が必要になります。
水を飲ませるタイミングは?
基本的には、犬が飲みたい時で大丈夫です。
いつでも自由に水を飲めるようにしておきましょう。
加えて、飲ませたいタイミングとしては「寝起き」「食後」「運動後」です。
もしこのタイミングで愛犬が水を飲まなければ、水を飲むよう促してあげるといいかもしれません。
飲み水の置き場所やおすすめの器は?
ハウスや食事スペース、飼い主さんがよくいる場所など普段愛犬がよく過ごす場所に水飲み場を作ってあげるのがおすすめです。
日当たりの良い場所は水が傷みやすいので避けましょう。
容器は愛犬の口の大きさにあったもの、ぶつかってもこぼれない安定感のあるものを選んでください。
プラスチック製の器の場合、まれにアレルギー反応が出る子もいるようなので注意してください。
飲み口の大きいボウルや自動給水器だと、ボトル型よりたくさん飲んでくれる傾向があるようです。
それぞれにメリットやデメリットがあるので、愛犬に合うものを探してみてくださいね。
水を取り替える頻度は?
水を取り替える頻度は1日2回が目安です。
夏場は最低でも2回は替えてあげてください。
替えるときには、器を洗うことを忘れないようにしましょう。
自動給水器の場合は、1日のこまめな交換は必要ないかもしれません。
犬は氷が好き?その理由とは?
氷の好き嫌いは犬それぞれですが、中にはガリガリ食べるのが好きな子もいるようです。
氷によって素早く体を冷やせて気持ちいいと思っている・氷の冷たさや滑る感触を楽しんでいるという理由が考えられています。
また、見慣れない・食べたことのないものに興味を示しているのかもしれません。
犬に氷や氷水をあげても大丈夫?子犬や老犬の場合は?【熱中症・夏バテなどの暑さ対策】
氷は基本的に水なので問題はありませんが、冷たいものをあげることで体調を崩すきっかけになる場合があるようです。
子犬の場合は、消化器官が未発達なため簡単にお腹を壊してしまったり、好奇心が強いことから、喉に詰まらせてしまうという危険があります。
老犬は、胃腸機能や歯が弱くなっていることが多く、お腹を壊す・誤飲・歯が欠けてしまうといった危険性が高くなります。
どちらの場合も成犬に比べ注意が必要なため、控えた方が安心かもしれません。
また、成犬でも胃腸機能が弱い体質であったり、重度の歯周病を患っている場合も控えた方が安心です。
熱中症や夏バテなどの予防としては、氷や氷水は効果的です。
しかし、それは通常時のこと。
熱中症が疑われる場合は、冷たい水をたくさん飲ませたり、一気に冷やすために氷水をかけたりしてはいけません。
常温の水や、濡れタオルを使うようにしましょう。
氷のうを使う場合には、冷やしすぎないように注意してください。
氷水をあげる場合は、呼吸が落ち着いてからにしましょう。
犬に氷や氷水をあげる際の注意点!犬の体や歯にも影響がある?!
夏の暑さ対策として氷や氷水をあげる際の注意点と対処法を以下のようにまとめました。
- 下痢や嘔吐
- 喉に詰まらせる
- 下に張り付く
- 氷食症
- 歯が折れたりかけたりする
対策を取れば問題のないことが多いので、しっかり見ていきましょう!
下痢や嘔吐
氷を食べることで内臓を冷やしすぎてしまい、下痢や嘔吐を引き起こしてしまうことがあります。
人間から見ると小さな氷も、小型犬からするとかなりの大きさになります。
胃腸が弱いタイプの子もいるので、最初からたくさん与えず、様子を見るようにしましょう。
愛犬が欲しがるからと頻繁にあげないようにも気をつけてください。
喉に詰まらせる
中途半端な大きさの氷をそのまま飲み込んでしまうと、喉に詰まらせる恐れがあります。
遊び食べをしていて、うっかり飲み込んでしまうということもあります。
食べ物を噛まずに飲み込む癖がある子や、焦って食べる傾向がある子は要注意です。
あらかじめ小さく砕いたり、かき氷のように削ったりしてあげるようにしましょう。
舌に張り付く
人間でもそうですが、氷が舌に張り付くことがあります。
犬の場合、焦って口の中をケガしてしまうかもしれません。
事前に氷を水で濡らしておいてあげましょう。
飲み水に浮かせて氷水にしてあげるのもいいかもしれませんね。
氷食症
氷食症は、氷を食べないと落ち着かない状態になってしまう症状のことです。
原因としては、飼い主さんが氷を与えすぎてしまったということや、鉄分不足や貧血が考えられます。
様子が気になったら獣医さんに相談しましょう。
歯が折れたり欠けたりする
硬い氷を噛むことで、歯が折れたり欠けたりすることもあるようです。
与える時には、砕いたり削ったりしておく方が安全かもしれません。
犬に与える氷の適量とは?
あげる氷の適量は、犬の体の大きさや、胃腸の丈夫さなど個体差によって変わってきます。
少しずつ与えながら、愛犬に合った量を見極めるようにしてください。
1日に必要な水分量と実際に飲んでいる量を踏まえて、どれくらいの量の氷をあげるか判断するのもいいかもしれません。
氷の食べ過ぎで下痢や嘔吐をした時の対処法
下痢や嘔吐が見られた時には、氷を与えることをやめて健康状態を確認するようにしましょう。
この時、飲み水を与えることは中止しないようにしてください。
下痢や嘔吐が長期的に続く場合や、下痢や嘔吐以外にぐったりしていて元気がないなどの症状がある場合には、診察を受けるようにしましょう。
アイスや、かき氷をあげてもいい?
人間用のアイスやシロップのかかったかき氷はあげてはいけません。
氷を削っただけの味付けのされていないかき氷は問題ありませんが、一気に食べてしまわないよう、少量ずつ与えるようにしましょう。
犬用のアイスやシャーベットが販売されているので、それらを活用できるかもしれません。
でも、与えすぎないように気をつけてくださいね。
【氷枕など】氷のいろいろな使い方【ペットボトルやコングを使った冷え冷えアイデア】
氷を使って冷却グッズを作ることもできます。
ジップロックに少量の水と氷を入れてタオルで巻くことで氷枕を作ることができます。
水を入れたペットボトルを凍らせてタオルで包むのもいいですよ。
枕がわりにもなりますし、扇風機の前に置いておくことで涼しい風を送ることができます。
また、お散歩の際には手作りの保冷剤として、愛犬の頭や脇の下などにあてて体を冷やしてあげることもできます。
おやつとして、コングという犬用おもちゃにフードと水を入れて凍らせて与えるという方法をしている方もいるようです。
お手軽にできることもあるので、試してみてください。
まとめ
氷や氷水を使った夏の暑さ対策についてご紹介しました。
年々暑さが厳しくなっています。
氷や氷水を適度に使って対策していくことが良いかもしれませんね。
愛犬の様子をよく観察しながら、取り組んでみてください。
夏の暑い日々も、愛犬が喜ぶ方法で乗り切っていけたら最高ですよね。