愛犬を抱き上げた際、つい「生臭いっ!」と感じたことはありませんか?
愛犬の口臭が気になる…
そんな経験のある飼い主さんは多いようです。
犬の口臭は健康を測るバロメーターです。
もしかしたらその生臭さは、愛犬の異常を知らせるサインかも知れません。
また、口臭の原因は必ずしも一つとは限りません。
たかが口臭と思っていたら、歯が抜けてしまった!内臓疾患だった!
そんな取り返しのつかない事態も起きかねません。
それでは、愛犬の口臭の原因や、その対策方法ついてお話ししていきたいと思います。
愛犬の口臭が生臭くなる原因とは?
犬の口臭が生臭く感じる原因は大きく分けて、2つあります。
- 口臭の大半は口腔内環境の悪化
- ドブ臭い?口臭は「食糞」の可能性も
これらについて解説していきます。
口臭の大半は口腔内環境の悪化
犬の口臭の最も多い原因は「歯周病」などの、口の病気です。
犬の口内はアルカリ性ため、歯垢が歯石になりやすいんです。
歯石が増えると、炎症を起こし「歯周病」になります。
悪化してしまうと、あごの骨まで溶けてしまう恐ろしい病気です。
心臓や腎臓など、大切な臓器にも影響が出てしまいます。
ドブ臭い?口臭は「食糞」の可能性も
生臭さとは別に、何だかドブ臭い?そんな時は「食糞」の可能性があります。
食糞の原因は、ほとんどが遊びの一環です。
飼い主に構ってもらいたい、子供のころから癖付いている…
そんな理由でうんちを食べてしまいます。
ふんをしたら、すぐ取り除くようにしましょう。
愛犬の口臭予防は毎日のデンタルケアから
口腔内ケアにはたくさんの方法がありますが「歯磨き」に勝るものはありません。
基本は毎日の歯磨きを欠かさないことです。
それに加えて、プラスアルファの方法を試すとより良いでしょう。
- 自宅での歯磨きを習慣づけよう
- 歯磨きガムを使ってみよう
- ペットフードやサプリでのケア方法
これらの方法を解説していきます。
自宅での歯磨きを習慣づけよう
愛犬にとって、歯磨きは一番大事なケア方法です。
とはいえ、歯磨き慣れしていない大半の犬は嫌がります。
まずは指サック型のグッズなどで、嫌がらない範囲を綺麗にしてあげましょう。
それから徐々に、歯ブラシにシフトしてみてください。
くれぐれも無理やりの歯ブラシは避けましょう!
歯磨きガムを使ってみよう
無理をせず、歯磨きガムを使う方法もあります。
歯磨きと併用するのがベストです!
遊びながらカミカミする内に、歯垢が取れていきますよ。
ペットフードやサプリでのケア方法
ドッグフードはウェットフードよりドライフードの方が、歯垢がつきにくい傾向があります。
食べるだけで歯磨き効果があるドッグフードも市販されています。
ただ、一概に「ドライフードがベスト!」とは断言できません。
犬種や犬の成長ごとに、与えるフードが変わるからです。
愛犬が慣れずに拒否することもあるので、その時は別の方法を試しましょう。
食品由来成分で歯垢を除去する、デンタルサプリメントもあります。
歯磨き効果のある餌やサプリは動物病院で取り扱っていることもあるので、かかりつけの先生へよく相談してから決めましょう。
愛犬が病気?口臭が生臭くなる代表的な疾患
歯磨きなどのデンタルケアはしっかりできているのに、それでも愛犬の口臭が消えない時は「内臓疾患」の疑いがあります。
「生臭さ」だけでなく色々な臭いがすることがあり、臭いである程度の病気の判別はできます。
- アンモニア臭は肝臓・腎疾患の可能性も
- 胃の疾患は酸っぱい臭いがする
- ドブ臭い口臭は腸疾患を疑うこと
これらの臭いと、疾患の関係性ついて説明します。
アンモニア臭は肝臓・腎疾患の可能性も
まずアンモニア臭、つまりおしっこ臭いケースです。
肝臓は解毒作用、腎臓は老廃物や毒素の排泄を行います。
この2つが機能していないと、身体に毒素がたまり続けます。
そのため、口臭にアンモニア臭が混ざると言われています。
胃の疾患は酸っぱい臭いがする
胃の状態が悪化すると「胃酸過多」になることがあります。
胃酸過多になると、酸っぱい臭い、つまり胃酸の臭いがしてくることがあるようです。
放っておくと胃炎・胃潰瘍、摂食障害に繋がってしまうおそれがあります。
ドブ臭い口臭は腸疾患を疑うこと
「ドブ臭い感じがするから食糞かな?」と思い口を確認しても、便を食べた様子がない時は、腸疾患(主に腸閉塞)を疑いましょう。
腸閉塞などの病気では、便の移動ができなくなり、口臭がドブ臭くなることがあります。
嘔吐のような症状も起きることがあります。
口臭で病気を疑ったら先ず獣医さんへ!
内臓疾患の疑いがある口臭を確認したら、必ず病院に連れて行きましょう。
愛犬の命にかかわる緊急事態である可能性もあります。
手術が必要なことさえあります。
自己判断は決して行わないでください。
愛犬の命を救えるのは、飼い主であるあなただけです。
獣医さんに連れて行くのが早ければ早いほど、愛犬の苦しさは減るのです。
まとめ
今回は愛犬の口臭予防と、病気に繋がる口臭の種類について、まとめてみました。
ご自宅でできる対処法もあれば、専門家対応の緊急事態もあります。
口臭が生臭い、愛犬の様子に違和感がある。
そんな風に感じたら、可能な限りすみやかに獣医さんに連れて行ってあげましょう。
犬は自分で体調不良を訴えることができません。
パートナーである飼い主さんが、日ごろから愛犬の状態をよく見てあげてくださいね!